[レポート][株式会社インターネットイニシアティブ]インターネットの通信量が映す社会の動き – CODE BLUE 2021 #codeblue_jp

[レポート][株式会社インターネットイニシアティブ]インターネットの通信量が映す社会の動き – CODE BLUE 2021 #codeblue_jp

CODE BLUE 2021で行われた「[株式会社インターネットイニシアティブ]インターネットの通信量が映す社会の動き」セッションのレポートです。
Clock Icon2021.10.19

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CODE BLUE 2021の下記セッションのレポートです。

[株式会社インターネットイニシアティブ]インターネットの通信量が映す社会の動き

インターネットは様々に活用されているため、テレワークやイベント、災害など様々な要因で通信量が変化する様子が観測されています。このセッションではその様な通信量の変化を事例を挙げて解説します。

Presented by :
松崎吉伸 シニアエンジニア 株式会社インターネットイニシアティブ

レポート

  • インターネットトラフィックと社会活動の関係の話
  • コロナ前の社会の状況
    • オフィスと自宅の環境は分離されていた
  • コロナ後の社会の状況
    • 自宅からオフィスへのアクセスが増えた
    • 在宅勤務で自宅で利用するデバイスが増えた
    • ビデオ視聴、テレビ会議、ゲームのトラフィックが増えた
  • トラフィック全体の傾向
    • 総務省のデータ
      • 年々増加している
      • トラフィックの増加が年々の増加なのかコロナの関係なのか分析が必要
    • IIJのブロードバンドサービスのトラフィック
      • ダウンロードは増加傾向
      • アップロードは在宅においても営業時間のトラフィックが多い
        • 在宅でも昼休みをとっている
  • NTT東日本の公開データ
    • 日中帯にトラフィック増加
    • 地域ごとに変化の度合いが異なる
      • コロナの影響がほとんどない地域もある
  • NTT西日本の公開データ
    • トラヒックが増えている
  • 地域ごとにトラヒックに差が出る理由
    • リモートワーク等の普及状況などがあると思う
    • 家庭の通信状況がリモートワークに適していない可能性もある
  • テレワークの導入
    • 資本金ごとの導入グラフでは、大企業ほど導入が進んでおり、中小企業はあまり進んでいない
  • 都道府県の利用状況
    • パソコンで利用してる人の差は地域によって20ポイント異なる場合もある
  • 家庭のトラフィック
    • YouTubeのアクセス状況
      • 緊急事態宣言前後であまり変わりがない
    • Google Map
      • 緊急事態宣言前後でトラフィックが変動
    • TCP/UDPのトラフィック
      • 2020年2月→8月でUDPのトラフィックが増えた傾向がある
      • UDPは8801, 3480, 10305(ビデオ会議システム)が増加していると思われる
  • ビデオ会議ではHubとなるサーバを利用する場合がある
  • 学校(キャンパス)のトラフィック
    • インターネットからキャンパス向けのトラフィックは減少
    • キャンパスからISPへのトラフィックが通常の2倍程度に増加
      • ビデオ会議のトラフィックなどが増加
      • ビデオ関係のトラフィックを考慮したネットワーク設計をする必要がある
  • 水道の排水量(東京都)
    • 大きなイベントがあると変動がある
    • 東京オリンピックの開会式の間は量が減少
      • イベントが終わると量が増加
  • イベントとインターネットトラフィックの関係
    • Ramadan
    • MMIX
      • 夜間は通信がなかった
    • アフガニスタンのトラフィック
      • 7月初旬にトラフィック減少
  • ゲームとインターネットトラフィックの関係
    • パッチ配信のデータ量が多い
      • サイズが20GBの場合もある
      • 利用者は一刻も早くパッチを当てたい
      • CDNを利用して配信している
  • 日本の災害とトラフィックの関係
    • 地震
      • 福島の震度6の地震の場合は、発生直後にダウンロードトラフィックが30%減少した例がある
        • 発生直後にアップロードトラフィックが増加した傾向があった
          • 災害の状況を他者に伝えようとしていたと思われる
      • 東京の震度4の地震の場合は、11%程度トラフィックが減少した例がある
        • 同じ地震で揺れが少ない福岡の減少量はほとんどない
        • 震度に応じてトラフィック変動量が変わる
  • IIJのキャッシュDNSサーバのクエリ数のグラフ
    • 6:00の14秒前に多くのデイバイスからクエリがあった
      • 目指し機能のアラーム等の時間に関するクエリが一斉に来ているのかもしれない
  • インターネットのトラフィックに応じて運用する必要がある
    • ときには分散して利用することも大事

感想

インターネットのトラフィック情報から社会の様子が分かるのは興味深いですね。バックボーントラフィック全体の変動があるほどのイベントにも色々種類があることが分かり、知見になりました。

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